最近話題のラピッドトリガー対応キーボードを紹介!!

こんにちは!
PCパーツとデバイス(キーボード)が大好きな横ぴーです。

突然ですが、皆さんはゲームする時のキーボードは何を使っていますか?
最近のFPS界隈では、ラピッドトリガーと呼ばれる機能を搭載した「Wooting 60HE」が人気を呼び、今では各社が既存キーボードをラピッドトリガーと同等機能にアップデートすると発表され、世はまさにラピッドトリガー戦国時代に突入しています。

ここ数ヶ月で発売されたラピッドトリガー対応キーボードはこちらにまとめてみました!

最近のラピッドトリガーをまとめてみた!

Wooting?

Wootingは2015年からキーボードを製造開発を行う新興メーカーです。
2016年頃からアナログスイッチキーボードの開発を行っており、2020年にラピッドトリガーを発明しました。
発表当時は、製品がフルキーボードやVALORANTがリリース年だったこともあり、当時はラピッドトリガー機能はあまり話題にならなかったと記憶しています。

今では、数多くのVALORANTのプロゲーマーが大手メーカーよりWooting 60HEを使用するほど、Pay to Winなデバイスとなっています。

ラピッドトリガー対応のキーボード一覧

執筆時点でのラピッドトリガーに対応(予定)のキーボードは下記となります。

Wooting 60HE

Wooting 60HE

ZENAIM Keyboard

ZENAIM Keyboard

Wooting 60HE

Realforce GX1

ZENAIM Keyboard

Apex Pro Mini

Wooting 60HE

RAZER HUNTSMAN MINI ANALOG

ZENAIM Keyboard

DrunkDeer A75

 

 

ラピッドトリガーとは?

一般的なキーボードではスイッチを押下した時、ONになるポイント(アクチュエーションポイント)とOFFになるポイントは固定となっていました。(図左)
Wootingではキー押下時のAPを0.1mm~4.0mmまで変更ができます(APの変更)。

ユーザーが任意で変更したAP通過後にONとなり、押下中のスイッチ位置に対してRPが自動追従されます。
RP通過後には入力はOFFとなり、再度キーを押下することで入力することが可能となります。
これをWootingでは、「ラピッドトリガー」と呼称しています。

ラピッドトリガーを使用することにより最速で入力を行うことができ、かつ最速で入力をしていない状態へと戻すことが可能となりますが、誤爆も発生するので要注意です。

例えば、Valorantのストッピングするために、右に移動中(Dキー)に左(Aキー)を入力する必要があります。
敵との打ち合いでは一瞬で勝敗が決まるので、より早い入力が行えるWooting 60HEが相手より優位になりやすいデバイスと言えます。

ただ、最近ではWooting 60HEをはじめ、様々なキーボードがラピッドトリガーと同等の機能に対応したキーボードが発表されています。

比較表

機種 AP変更
RT対応
押下圧 キーストローク サイズ 配列 カスタム 購入先 価格
Wooting 60HE 40cN~60cN 4.0mm 60% EN 海外 25,200円 + 送料 + 関税
ZENAIM 50g 1.9mm 80% JP 国内 43,800円
GX1 30 or 45g 4.0mm 80% JP or EN 国内 33,000円
Apex Pro シリーズ 45cN 4.0mm 60% JP or EN 国内 約20,000円~
Huntaman Analog シリーズ 60% or 100% JP or EN 国内 約20,000円~
A75 4.0mm 75% EN 国内 16,400円

※AP=(アクチュエーションポイント)、RT=(ラピッドトリガー)

Wooting 60HE

世界初のラピッドトリガー機能を搭載したキーボードを開発し、今では大手キーボードメーカーも同等機能の開発を発表するなど、革命的な潮流の作ったメーカーです。

■AP/RPの変更:0.1mm~4.0mmのうち、0.1mm刻みでキー個に変更可能。

■ラピッドトリガー:APとRPが自動追従し、APとRPをぞれぞれに0.15mm~2.35mmから0.05mm刻みの変更が可能。
※キー毎での変化量は設定不可。
※キー毎でラピットトリガーのON/OFFは可能。

■タキオンモード:-2msから-1msへ応答速度を最適化されます。

メリット
・コントローラーのようなアナログ入力が可能
・カスタムがしやすい
・Cherry系のキーキャップに交換可能
・スタンダードな配列の為、キーキャップを選びやすい
デメリット
・英語配列のみ
・個人輸入のみ
・海外から輸入の為、注文から1~2カ月ほど掛かる
・サポートは海外となるので、手間がかかる

ZENAIM Keyboard

日本国内企業である株式会社東海理化が一から開発した唯一無二のキーボード。

車備品に使用されている磁気センシング技術を応用し、開発。独自の「ZENAIM KEY SWITCH」はキースイッチのがたつきを限りなく無くし、滑らかな押し心地を実現したロープロファイルキーボード。

また、独自ソフトウェアではプロプレイヤーの設定を読み込むことも可能で、人気プロゲーマーLaz選手の設定も使用できます。

■APの変更:0.3mm~1.8mmのうち、0.1mm刻みでキー毎に変更可能。
■RPの変更:任意のAPから-0.1mm刻みで変更可能。

■MOTION HACK(ラピッドトリガー)
アクチュエーション:0.1mm~1.7mmのうち、0.05mm刻みで変更可能。
※MOTION HACKは8月中に対応予定。

独自開発のキースイッチを採用し、現行のMOTION HACK(ラピッドトリガー)対応機種では最短キーストロークの1.9㎜。
キーのステム部分が大きくなっておりキーキャップの高さも低いため、キー押下時のブレがかなり低減されている。

キースイッチは独自の物を使用しているため、Cherry系統の汎用キーキャップへの交換は不可となっていますが、
10月頃から交換用キーキャップの発売を予定しています。

メリット
・プロゲーマーの設定を読み込める
・ロープロファイルキーボード
・独自スイッチ
デメリット
・金額が高い(48,180円)
・日本語配列のみ
・TKLサイズのみ
・MOTION HACK(ラピッドトリガー)は8月頃対応予定
・Cherry系のキーキャップは非対応

Realforce GX1

東プレ株式会社が製造開発を行っており、Realforceシリーズは2001年から発売している大人気キーボードで、ゲーミング向けキーボードはRealforce RGBから2製品目となります。

独自スイッチの「静電容量無接点方式」は物理的な接点がないので製品寿命も長く、チャタリングがかなり発生しづらいです。
また、静電容量無接点方式のスイッチは「ポコポコ」といった独特な打鍵間を体感することができます。

 

■APC設定(アクチュエーションポイントの変更):0.1mm~3.0mmのうち、0.1mm刻みで変更可能。

■Dynamic mode(ラピッドトリガー):APCに対してAPとRPが自動追従し、APとRPを個別に0.1mm~2.5mmのうち0.1mm刻みの変更が可能。
※上記機能は7月12日に対応ver.リリース済み。

■Kill Switch(キルスイッチ):Kill Switch機能をONにすることで、AキーとDキーの同時入力が無効化され、後に押された片方の入力のみ有効になる機能です。
これにより、Apex Legends等のFPSで素早い移動やストレイフが可能となります。
※A,Dキーのみ適用

Kill Switch(キルスイッチ)とは

REALFORCE GX1が初めて(?)採用したゲーム向けの機能となります。

Kill Switch機能をONにすることで、AキーとDキーの同時入力が無効化され、後に押された片方の入力のみ有効になる機能です。
※A,Dキーのみ適用

これにより、Apex Legends等のFPSで素早い移動やストレイフが可能となります。

また、公式からGX1キースペーサーセットが販売されているので、キーストロークを浅くしたり打鍵音を少し静音化させることができるようです。

メリット
・0.1mmからラピッドトリガーを使用可能
・Kill Switch機能を搭載
・Realforceシリーズで使用されている、静電容量無接点方式を採用
・高耐久スイッチ
・押下圧30gと45gを選べる
・日本語配列と英語配列あり
・Cherry系のキーキャップへ変更可能
デメリット
・金額が少し高い(33,000円)
・TKLサイズのみ

SteelSreais Apex Pro シリーズ

SteelSreaisが以前から発売されていたApex Proシリーズにハイパートリガー(ラピッドトリガー?)機能アップデートを行うと発表しました。
ただ、公式Twitterで発表された内容では、
⚫︎ハイパートリガー (リセットポイントの設定) 各キーのリセットポイントが設定可能になります。(原文ママ)
と記載されており、本来のラピッドトリガーと異なる可能性が拭えない状況となっています。
後日、「(ハイパートリガーは)競合製品の上位互換になる」との事ですが、Twitter公式からはこれ以上の明言が出来ないとのことです。

■APの変更:0.2mm~3.6mmのうち、0.1mm刻みでキー毎に変更可能。
※今夏のアップデートで、0.1mm~4.0mmへ変更予定。

■ハイパートリガー(ラピッドトリガー?):各キーのリセットポイントが設定可能になります。
※5 公式Twitterでは、「ハイパートリガーについてはRPが設定可能」としか明言されておらず、キーの位置に対してRPが追従されるとは明言されていないので、公式発表があるまで「ハイパートリガー=ラピッドトリガー」と言い切れないのが現状となります。

■トーナメントモード:左Winキーの無効化、RGBライティングの単色化 or 無効化、ワンアクションでトーナメントモードへの変更可能。

対応予定製品
  • APEX PRO(日本語配列、英字配列)
  • APEX PRO TKL (日本語配列、英字配列)
  • APEX PRO TKL (2023) (日本語配列、英字配列)
  • APEX PRO TKL WIRELESS (2023) (英字配列)
  • APEX PRO MINI WIRELESS (日本語配列、英字配列)
  • APEX PRO MINI (日本語配列、英字配列)
メリット
・ラピッドトリガーと同等機能となるとコスパ◎
・日本語と英語配列あり
・サイズもフルサイズ、TKL、60%がある
・ワイヤレスモデルあり
デメリット
・現時点で、ハイパートリガー=ラピッドトリガーとなるか不明
・ハイパートリガーの対応は夏予定

Razer Huntman Analog シリーズ

Razerからもラピッドトリガー対応のキーボードを発売されていますが、スイッチの押下が1.5mmから反応する仕様なので、60HEやGX1のように素早い入力は行えません。

■APの変更:1.5mm~から0.1mm刻みでキー毎に変更可能。

■ラピッドトリガー:1.5mm~3.6mmから、APとRPを個別に1.5mm~3.6mmのうち0.1mm刻みの変更が可能。

メリット
・サイズもフルサイズ、60%がある
・国内サポート
・コントローラーのようなアナログ入力が可能
デメリット
・ラピッドトリガーの認識が1.5mm~のため、他と比べると入力が遅くなる
・英語配列のみ
・少し割高

DrunkDeer A75

 

2018年に設立された香港の新興メーカー。中国ならではの圧倒的なコストパフォーマンスが高いキーボードとなり、Amazonでは完成品が16,400円で販売されており、公式サイトからベアボーン(キーキャップ無し)を約120ドルで購入することも可能です(為替レートの都合で安くない…)。

ラピッドトリガー対応キーボード中で唯一の75%キーボードとなり、ダイヤルでボリューム等の調整も可能のようです。

■APの変更:0.4mm~3.6mmのうち、0.2mm刻みでキー毎に変更可能。

■ラピッドトリガー:0.4mm~3.6mmから、0.4mm~3.6mmのうち0.4mm刻みの変更が可能。
※ラピッドトリガーは試験的に実装、公式DiscordよりDL可能

メリット
・入手性、コスパ◎(16,400円)
・サイズもフルサイズ、TKL、60%がある
・国内サポート
・カラーバリエーションあり(Black or White)
デメリット
・英語配列のみ
・ラピッドトリガーは執筆時点でテストver.
・ソフトウェアUIが少し分かりづらい

結局何が良いの?

ここまで、ラピッドトリガー対応のキーボードを紹介してきましたが、個人的にはカスタマイズ性が優れるWooting 60HEか老舗メーカーのRealforce GX1がおすすめです。

時点で入手性とコスパが光るDrunkDeer A75がアリかもしれません。

Wooting 60HEはTOFUケースやDZ60対応のアルミニウムケースに換装したり、ルブやModで打鍵時のスムースさや消音性もカスタマイズすることができるので、また別の機会があれば記事にできればと思います。

※本記事の情報については、執筆時点での情報となります。


株式会社エイプリルナイツは、ゲームが好きという共通の価値観をベースに、楽しく働きやすい企業を作っていこうとしています。
ゲームが好きなエンジニアはぜひ弊社にご注目ください!

そのほか弊社へのご質問、意見はこちらから